【3ヶ月上達法やってみた】初心者がさいとうなおき先生のイラスト最速上達法で絵は上手くなるのか!ビフォーアフターなど

やってみた
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こんにちは!

3ヶ月上達法で有名なさいとうなおき先生の「イラスト最速上達法」が2022年8月8日に玄光社より発売されました!
以前さいとうなおき先生が自費出版されていた本で、当時発表後即予約完売されるほど話題になった本です!

イラスト最速上達法

ですがこの上達法は著者のさいとうなおき先生曰く「初心者に教えるような明るく楽しい上達法ではない」と言われています。

また書籍の中では3ヶ月上達法を実践した方のビフォーアフターや感想が紹介されているのを見てこう思った方も少なくないかと思います。

ぼく
ぼく

みんな1巡目から上手くね・・・?

ぼく初心者なんだけどやっていいのかな・・・?

お絵描きを始める前に描いたルフィ

そこで今回はついこないだまでこのルフィが限界だったイラスト初心者が「イラスト最速上達法」の書籍の中で紹介されている「3ヶ月上達法」を実践してみて、絵は本当に上達するのかを検証してみました!

3ヶ月上達法に興味がある方実践しようと思ってるけど迷っている方のお役に立てましたら幸いです!

3ヶ月上達法って何するの?

3ヶ月上達法って結局どういうことをするのでしょうか?

流れをまとめてみました。

3ヶ月上達法の流れ

お手本の絵を1枚決める

お手本に選んだ絵描きさんの絵柄で本気のオリジナルイラストを描く

③出来上がったイラストとお手本の絵を見比べて問題点を書き出す

④最も改善すべきポイント一点に絞って練習

⑤練習したポイントを意識して②に戻る

3ヶ月上達法は、計画→行動→分析→改善→計画を繰り返すPDCAサイクルという考え方を、イラストを上達させたい人向けに具体的に落とし込んである上達法のようです。

PDCAサイクルはあらゆる物事を進展させるときに用いられる考え方で、ビジネスやスポーツなどのあらゆる分野で用いられている考え方です。

「絵を描いて反省と練習を繰り返すことで絵を描くたびに進化する。」という理屈です。

成長の度合いに個人差はあれど、理論上は「ほぼ確実に成長が約束されている上達法」だということが分かるのではないでしょうか。

書籍の中ではもっと詳しく説明されているので、気になる方はぜひ読んでみてほしいです。

イラスト最速上達法

絵柄ってパクってもいいの?

Googleで「3ヶ月上達法」と検索したらいきなり「3ヶ月上達法 パクリ」と出てきますね。

3ヶ月上達法は「自分の目指す絵柄を真似してオリジナル作品を描く」という点がポイントで、「他人の絵柄を真似するのって著作権の侵害じゃないの?」と心配される方も多く、賛否が分かれている上達法であることが見受けられます。

しかしながら法律上の問題を調べてみたところ、「絵柄には著作権はないので問題ない」らしいです。

「実績のある人をパクる」ということは、イラストだけでなくどの分野でも基本となっていることなので、パクることを恐れていたら何もできませんね

もちろん無断で模写やトレスしたものを自作物として発表したり、無許可で商用利用などをしたらさすがに著作権の侵害となります。

3ヶ月上達法の成果

ここでイラスト初心者である私が実際に3ヶ月上達法を実践してみた成果をお見せしたいと思います。

イラストを描く→分析→練習→イラストを描くを繰り返し、3ヶ月で10枚のイラストを描きました。

3ヶ月の間に制作したイラストを紹介するとともに、制作時間練習内容などをまとめました。

1巡目

1巡目イラスト – 東雲初穂(新サクラ大戦)

・制作時間:8時間
・選んだ課題:手が変

基準となる1巡目の絵になります。
前髪の塗り忘れたままTwitterに投稿しちゃったなど致命的なミスがあった上、足りない点がすごく多いです。

しかし1巡目で気合が入っていたからか、Twitterに投稿した際のいいね数が10枚中2番目に多かったです。
3ヶ月を通して「いいねをもらえる作品」という点では高い壁になりました。

多くの問題の中で「手が変」という点に絞って、自分の手の写真を撮って描いてみたり、他の絵師さんの描く手を模写したりして練習しました。

さいとうなおき先生のYouTubeチャンネルでも手の書き方を紹介されているので、そちらも参考にさせていただきました。

3日間ずっと手だけ練習してました。

【誰でも簡単】手を魅力的に描くコツ
【誰でも簡単】手を魅力的に描くコツ – YouTube

2巡目

2巡目イラスト:釈迦堂アヤメ(曼陀羅東京)

制作時間:5時間
選んだ課題:服のシワとか質感の描き方が全然わからない

練習を生かした絵を描かなくてはいけなかったのですが、手ばっかり練習してた反動からか、動きのある全身を描いてしましました。

手が小さくて成果がわかりにくいですが、いい感じで描けるようになったのかなと思います。

しわの書き方や質感の出し方など「服の書き方」を練習することにしました。

今回はイラストレーターのどうしま先生の著書『どうしまが本気で教える「服」の塗り方 フェチが芽生える作画流儀』を参考に練習してみました。

どうしまが本気で教える「服」の塗り方 フェチが芽生える作画流儀

シワの描き方はもちろん、今まで使ったことのなかったブラシや効果などを使えるようになりました。

3ヶ月上達法とは別に、普段から毎日人体のクロッキーをしているのですが、この日から服を着てる人のクロッキーもするようにしました。

服は難しくてなかなか理解できなかったので5日くらい服だけに向き合ってました。

3巡目

3巡目イラスト:チョ・イソ(梨泰院クラス)

制作時間:7時間
選んだ課題:背景の付け方

2巡目で描いたイラストのTwitterでのいいねが1巡目の1/3以下だったので、「小さかったのが原因かも」と思って今回はドアップで描いてみました。

またしてもやってしまいました。

服の練習をしたのに顔のドアップで描いていまい、服は肩の部分だけしか描いてません。

ですが、肩の部分だけでも質感が上達しているのがおわかりいただけるのではないでしょうか!

実写の人物をデフォルメしきれなくて、全然お手本のイラストレーターさんの絵柄に寄せられなかった点は反省しました。

「背景」を課題に選びました。

今回も家にある本で勉強しようと漁りましたが難しい本が多くて、辿り着いたのがたき先生、いずもねる先生、icchi先生の共著『シンプルで簡単な背景の描き方 』でした。

「背景に風景を描く」というより、クリスタの簡単なエフェクトで「背景をいい感じにごまかす方法」などを学びました。

シンプルで簡単な背景の描き方 (超描けるシリーズ)

衝撃の事実としまして、「クリスタの背景フリー素材を自分のイラストに使っていい」ということ。

調べたところ、クリスタに投稿してある素材は「投稿した時点で著作権を放棄する」という規約に基づいてアップロードされているということなので、ありがたく使わせていただきました。

今回は練習という練習はせず、2日かけて使えそうな「背景を描かない方法」を学びました。


この時点では「パース」や「一点透視法」などの言葉は目に入ってても一切見えないフリしてました(苦)

4巡目

4巡目イラスト:アルル・ナジャ&カーバンクル(魔導物語/ぷよぷよ)

制作時間:7時間
選んだ課題:顔が魅力的じゃない

さっそく背景はクリスタのフリー素材を使わせていただきました!

ラクしすぎずに太陽と雲くらいは描けばよかったって後から思いました。。

ここまで謎に顔を描くことには謎の自信がありました。

テキトーに描いてそれっぽい顔に出来上がってたので気づきませんでしたが、「テキトーに筆を入れて出来た顔を採用する」という顔ガチャというか手癖で描いてる部分がありました。

顔が一番大事なのでここで気づけてよかったです。

お手本の絵師さんのイラストの顔の部分だけを模写するなどして、魅力的な顔を研究しました。

模写してみると全然絵柄が寄ってないことに気づき愕然としました。

絵柄パクリを気にするどころのレベルじゃないのに、無駄に心配してた自分が恥ずかしいです笑

5巡目

5巡目イラスト:ファミマ店員

制作時間:12時間
選んだ課題:魅力的な構図がわからない

今までは二次創作でしたが、今回は一次創作をしてみました。

実在するコンビニ店員さんをモデルにしていたので「このご時世でマスクつけてないと不自然だよな」とマスクを描きました。

またです。顔の練習をしたのにマスクつけてます。

ありがたいことに、このイラストでいただいたTwitterのいいね数が1巡目を越えることができました。

一次創作だったり、マスクつけてみたり、ネタを入れてみたり、背景を初めて自分で描いてみたり、お客さん目線のややフカンで描いてみたりと色々と盛り込んでみたせいで何を評価してもらえたのかを切り分けることが出来ませんでしたが、自分で見て可愛いと思えるまで粘れたのがよかったのではないかと今は思います。

初めてフカンで描いてみたのですが、描くのが難しくて、ここでイラストの「構図」というものが気になり出しました。

今までの「構図とかテキトーでよくね?」という考えを捨て、構図を勉強してみることにしました。

いろんな本を漁ってみましたが、「いろんな構図にいろんな効果があるんやな」程度の理解で頭がオーバーヒートしてきたので、ギリギリ理解できた3分割法だけを引っ提げて6巡目にいくことを決意しました。

全然理解できなくて1週間いろんな本を漁って当時の自分に得られた収穫は3分割法だけというのは恥ずかしいですが、貴重な一歩です。

6巡目

6巡目イラスト:花子さん(学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!)

制作時間:8時間
選んだ課題:体のバランスが変

出来上がったイラストをとりあえず3分割法に当てはめて切り取って投稿してみました。

ありがたいことにイラストの出来の割にはtwitterのいいねをいただき、初心者には3分割法だけでも大きな収穫だったんだなって思います。

しかしながら初めて子供を描いたからなのか、頭でかくね?となりました。

今までは気にならなかった部分だけど、今回こんなことになったおかげで気づけたことがあります。

なんと今までアタリを描いてなかったのです!

イラストの本をみるとどの本にも最初に「アタリを描きます」って描いてあるのに初心者である自分がなぜ「必要ない」って判断できたんだ!

毎日習慣的に人体クロッキーをしてるからか大人の絵はなんとなく描けてたから気づかなかったのかもしれません。

アタリの取り方は森永みぐ先生著『へたっぴさんのための身体の描き方入門 アタリの取り方編』を読んで勉強しました。

アタリを取らずに描いていた毎日の人体クロッキー練習も、必ず初めにアタリを取るようにして、アタリを描く癖をつけるようにしました。

クロッキー練習でアタリを取り始めただけで格段に上手くなった気がします。

へたっぴさんのための身体の描き方入門 アタリの取り方編

基本の大切さを身をもって知ることとなった私は、今まで無視してきたことにも目を向けるようになりました。

7巡目

7巡目イラスト:床屋さん

制作時間:6時間
選んだ課題:髪の塗り方がわからない

今回はいいねのつく絵の原因切り分けのために、マスクをつけた女性の一次創作をヨリ気味で描きました。

ただのメガネをかけた女性で、我ながら何を使えたいのか全くわからない絵になりました。

NFTに興味を持ち出したせいで、ちょっと「アイコンに使えるイラスト」を意識してしまったのではないかと思います。

ヨリ気味で描いたおかげで気づけたことがあります。

髪の塗り方がわからない!ってことです。

イラストレーターの皆さんは髪の影とかハイライトをまとまりで塗ってるけど、自分はぼかしてごまかそうとして汚くなったたり、細かい線で塗ってみたりして不自然な塗りになってしまっています。

すぐ本に頼ってしまう私は家にある本とKindle Unlimitedで読める本から手頃な本を探すのですが、今回はなかなか見つかリませんでした。

「髪の描き方」の本はたくさんあるのですが、「髪の塗り」に関して勉強できる本を見つけることができませんでした。

髪の塗りくらい細かく説明されなくても誰でもできるでしょ?」ということでしょうか。

そこで「お手本を真似して練習する」という正攻法を実施しました。

正攻法の練習の結果「いっぱい描いてればだんだんわかってきそうだな」という感覚をなんとなく掴みました。

今更ですが「たくさん描く」ということの大切さがわかってきた気がします。

8巡目

8巡目イラスト:ヒシアマゾン(ウマ娘 プリティーダービー)

制作時間:12時間
選んだ課題:線画がガタガタして汚い

このあと2枚描いてますが、結果的にこの絵が私の3か月上達法チャレンジの集大成みたいな絵になりました。

我ながら過去最高の出来ではないかと思います。

「後から描こうと思ってた髪飾りを描き忘れる」というのはウマ娘の絵を描く人のあるあるではないでしょうか><

ここでずっと気になっていた「線がガタガタで汚い」という点を改善していければと思います。

どうすればいいんだろうと思ってググりました。

同じ悩みをもっている初心者も多く、youtubeなどでプロのイラストレーターさんたちが説明してくれている内容を参考にして、以下のことに気をつけて練習してみました。

・線を素早く引くこと 
・線を引きやすいよう画面を回転させながら線を引くこと

ちょっと練習したくらいでは大きくは変わらない部分だと思いますが、今後も意識して徐々に綺麗にしていければと思います。

9巡目

9巡目イラスト:チョ・イソ(梨泰院クラス)

制作時間:4時間
選んだ課題:肌がテカテカすぎる

線のガタガタは多少解消されたのかなと思います。

ワンピースとか革ジャンの質感がいい感じに出来たではないでしょうか。

今回は肌がテカリすぎているのが不自然なので、最後の課題にすることにしました。

今までは違和感を感じていなかった点なので、どうしてなのか?と考えました。

今考えたら少し暗いイメージのイラストに対して肌の色が濃すぎる「色選び」が問題だということが分かりますが、当時の私はどういうことなのかわからず、水彩塗りを練習してみたりしました。

なかなか思い通りの塗りにならず、自分が過去に描いた絵で最も理想に近い塗りのイラストを分析してみると「実写の写真を見ながらそのまま描いたイラスト」だったので、実写の写真をよく観察して1週間ほど肌塗りの練習をしてみました。

肌の塗りに関してなんとなくしっくりきた感じがした当時の私は最後のイラストの制作に取り掛かりました。

10巡目(3ヶ月のチャレンジ期間終了)

10巡目イラスト:花子さん&ヤミ子さん(学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!)

制作時間:14時間

3ヶ月上達法チャレンジ最後のイラストになります!

しっくりきたと思っていた肌の塗りですが、描いていると花子さんの肌だけは何度やり直してもしっくりこず、肌のハイライトを抑えることでなんとか落ち着きました。

まだまだ課題の残る最後でしたが、練習で解決できそうな問題点がはっきりわかるイラストとなりました。

「イラストの出来」ではなく「上達」の観点で見たらかなり成長できたのではと思います!

初心者が3ヶ月上達法をやってみた感想・まとめ

10巡することを目標にしていたので、練習もイラスト制作もバランス良く取り組めたのではと思います。

『イラスト最速上達法』の著者であるさいとうなおき先生はYouTubeの動画や書籍の中で初心者に教えるような明るく楽しい上達法ではないとおっしゃっていますが、今回初心者の自分が挑戦してみてその意味を理解することができたような気がします。

「絵柄をお手本に寄せることを目指してイラストを上達させる」という狙いのある上達法なので、イラストの基礎が固まっていない初心者は「絵柄を寄せる前に、絵描きなら誰でもできるような基礎的な部分を身に付ける」という部分から練習することになります。

1巡目と8巡目の比較
1巡目のイラスト
8巡目のイラスト

今回は「絵柄を寄せる」ではなく「絵柄を寄せるための入り口に近づく」に終始した結果にはありましたが、我ながら「この3ヶ月で、できなかったことがたくさんできるようになった」というのは事実で、確かな成長に繋げることが出来ました。

「自分で基礎を身に付けていく方法がわからない」という初心者でもこのチャレンジをすることで、嫌でも「自分に足りない基礎」を発見して向き合うことができるという素晴らしい上達法でした。

個人差はあれど、イラストを上達させたいどのレベルの人にでも確実に効果がある上達法だということがわかりましたので、自信を持っておすすめさせていただきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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